こんにちは。兵庫県宝塚市にある医療法人社団 宝塚ライフ歯科・矯正歯科です。
「口を開けると顎が痛む」「大きく口を開けられない」と、感じたことはありませんか。これらの症状がある場合は、顎関節症と呼ばれる疾患の可能性があります。
顎関節症を放置すると、口が開けにくいなど日常生活に支障をきたすだけでなく、慢性的な頭痛や耳鳴りといった身体の不調につながる可能性もあるのです。そのため「顎関節症かもしれない」と感じたら、放置せず歯科医院で適切に対処しましょう。
今回は、顎関節症の症状や原因、治療法について解説します。顎関節症を予防する方法もご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
顎関節症とは
顎関節症は、口を開けると顎が痛んだり、口が開けにくくなったりする疾患です。顎の関節や周辺の筋肉などに問題が起こることで引き起こされます。
顎関節は耳のすぐ前にある部分で、顎の骨と頭蓋骨をつなぎ、食事や会話などの動作をサポートするのが役割です。この関節や周辺組織などに問題が起きると、口が開けにくいなど様々な症状が引き起こされ、日常動作がスムーズに行えなくなることもあるでしょう。
顎関節症の主な症状
顎関節症の症状は、人によって現れ方や程度が異なります。以下で、顎関節症の主な症状についてくわしく解説します。
顎を動かすと音がする
顎関節症の一つに、口を開閉する際に顎関節からカクカクやポキポキといった音が聞こえる症状があります。これは、顎関節内にある関節円板と呼ばれる部分の位置がずれることで、関節が滑らかに動かなくなるのが原因です。
口を開けた際に痛みがなく顎から音が鳴る症状のみの場合には、特に治療は行わないこともあります。
口を開閉しにくくなる
口が大きく開けられなかったり完全に閉じられなかったりすることも、顎関節症の症状です。関節円板の位置が大きくずれることで、口を開けるのが難しくなります。
口の開閉時に、引っかかる感じがしたりスムーズに開かなかったりなど違和感がある場合、顎関節症の兆候である可能性があるでしょう。
顎が痛む
顎関節症になると、物を噛んだり大きく口を開けたりする際に、顎周辺の筋肉が痛むことがあります。場合によっては、安静にしていても痛みが続くでしょう。
また、咬筋から側頭筋にかけての広い範囲の痛みも、顎関節症の症状の一つです。
顎関節症の原因
顎関節症の原因はさまざまで、特定の1つだけでなく複数の要因が重なって発症するとされています。顎関節症の主な原因は、以下のとおりです。
顎関節や周辺の筋肉に負担がかかる
顎関節や周辺の筋肉に断続的に負担がかかることが、顎関節症の原因に挙げられます。
例えば、歯ぎしりや食いしばりは、顎関節や周辺組織に過剰な負担をかけます。歯ぎしり・食いしばりの原因には、生まれつきの歯並びや精神的ストレス、生活習慣などが考えられます。
また、上下の歯が正しく噛み合わず顎に余計な力がかかると、顎の関節や筋肉が過剰に緊張します。この状態が続くと痛みや炎症が起きやすくなり、顎関節症を発症するリスクが高まるでしょう。
外傷
顎関節に強い衝撃を受けることも、顎関節症の原因に挙げられます。
例えば、スポーツや事故などで顔をぶつけたり顎を骨折したりして、外部からの衝撃を受けると、顎関節にも影響を及ぼし顎関節症が引き起こされる可能性があります。顎関節は外からの力に弱く、少しの衝撃でも顎関節症につながる場合があるので注意が必要です。
靭帯の損傷
無理やり口を開けたり硬いものを噛んだりすることで顎の靭帯が損傷し、顎関節症を引き起こす場合もあります。靭帯の損傷による顎関節症の場合には、大きく口を開けたり硬い食べ物を控えたり、安静にするのが重要です。
顎関節症の治療法
顎関節症の原因や症状によって治療法が異なります。また、歯科医院によっても治療法が異なる場合があるため、通院している歯科医院での確認を行いましょう。
薬物療法
顎関節症の治療法の一つである薬物療法は、症状を薬によって緩和する治療方法です。鎮痛剤や抗炎症薬を服用することで、痛みや炎症を一時的に抑えられるでしょう。
しかし、顎関節症の根本的な問題を解決することはできません。また、服薬している薬がある場合には、飲み合わせに注意する必要があります。
理学療法
理学療法には、物理療法と運動療法があります。
物理療法では、手指によるマッサージやレーザーの照射、電流を当てることで治療を行います。運動療法は、筋肉や靭帯などの柔軟性や伸張性を改善するストレッチや、筋肉を鍛えて耐久性を向上させる訓練などです。
顎周辺の筋肉の緊張をほぐすことで、痛みの軽減に期待ができます。
スプリント療法
顎関節症の治療法にはスプリント療法というものもあります。患者様の症状に合わせて作製した専用のマウスピースを装着して行う治療法です。
マウスピースを装着して顎の位置を調整し、顎関節や顎の筋肉にかかる負担を軽減させることができます。特に、歯ぎしりや噛み合わせが原因である顎関節症の場合に効果的です。
心理医学療法
顎関節症を引き起こす歯ぎしりや食いしばりは、ストレスなどの精神的な問題が原因で起こっていることもあります。歯ぎしり・食いしばりを改善して顎にかかる負担を軽減するには、根本的な精神的原因を取り除く必要があるのです。
カウンセリングなどで心理的なケアを行い、精神的な問題の改善を目指します。
顎関節症の予防法
顎関節症を予防するには、体の緊張状態を緩和することや身体の使い方・バランスを意識して過ごすことが重要です。特に、食事をする際に噛み癖や硬いものを食べる習慣がある方は、顎関節に影響が出る可能性が高いため注意しましょう。
以下に、顎関節症の予防法をご紹介します。
食事内容や噛み方に気をつける
食事の際には、片側の歯で噛み続けるのではなく、左右の歯をバランスよく使用すると顎の筋肉の負担を軽減することにつながります。片側で物を噛むのが癖になっている場合もあるため、自分の噛み癖を確認して意識的に改善することが重要です。
また、硬いものを頻繁に摂取している場合も、顎関節に悪影響を及ぼします。顎の筋肉や骨に負担をかけないよう注意した食生活を意識しましょう。
正しい姿勢を保つ
普段の姿勢を意識することも顎関節症の予防につながります。頬杖や猫背などの姿勢は、長時間続けると顎や周辺組織に負担をかけるのです。
ご自身の姿勢を見直し、正しい姿勢を維持することで顎関節にかかる負担を軽減できれば、症状が緩和される可能性があります。
適度な運動
適度な運動習慣も、顎関節症の予防や改善に効果的です。顎関節症の原因の一つに、首や肩の筋肉が緊張し続けていることがあります。適度に運動を行って筋肉をリラックスさせることで、顎関節症の予防や改善が期待できるでしょう。
定期的に歯科検診を受ける
顎関節症は、噛み合わせが原因で引き起こされることもあります。定期的に歯科検診を受けて、噛み合わせや歯の状態を確認することで、顎関節症の予防につながります。
そのため、痛みなどの症状がなくても、定期的に歯科検診を受けることが重要です。歯科検診の適切な頻度は患者様によって異なりますが、一般的には3ヶ月～半年のペースが良いとされています。
患者様の声
当院で治療を受けた方の口コミを紹介します。
定期検診に通っている方の口コミ
3ヶ月に1回の定期検診でお世話になっています。いつも丁寧に対応してくださり、院内も綺麗で気持ちよく通わせていただいています。
診察券もアプリで提示・受付ができたり、デジタル化が進んでいたりしてとても便利です。今後ともよろしくお願いいたします。
定期検診に前向きになった方の口コミ
建物も綺麗で清潔感があり、個室になっているので、周りを気にすることがないです。歯科衛生士さんも優しくて気さくに話してくださるので、定期検診も苦ではありません。
いきたくなるようなところやしっかり日々歯を大切にしようと自然に思えるところが素敵だと思います！
まとめ
顎関節症とは、口を開けると顎から音がする・口が開かない・顎が痛むなどのような症状が特徴の疾病です。主な原因として、顎の筋肉への負担や外部からの衝撃による怪我などが挙げられます。
中でも、顎の筋肉への負担につながる歯ぎしりや食いしばりは、日常生活での姿勢、精神的ストレスなど様々なことがきっかけで引き起こされます。
顎関節症の治療法にはいくつかの種類があり、薬物療法や理学療法、スプリント療法などがあります。顎関節症の原因や治療を受ける病院によって治療法が異なるため、自分に合う治療方法を見つけましょう。
正しい姿勢や食事方法などを心がけるとともに、定期的に歯科検診を受けることが、顎関節症を予防するためには重要です。
顎関節症にお悩みの方は、兵庫県宝塚市にある医療法人社団 宝塚ライフ歯科・矯正歯科にご相談ください。
当院は、0歳から100歳まで家族みんなで安心して通える歯医者を目指して診療を行っています。小児矯正・小児歯科や成人矯正、虫歯・歯周病治療やマタニティ歯科など、さまざまな分野に力を入れています。
当院のホームページはこちら、WEB予約・LINEの予約相談なども受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
奥村亮司
