こんにちは。兵庫県宝塚市にある医療法人社団 宝塚ライフ歯科・矯正歯科です。
「舌先がヒリヒリする」「火傷のような舌の痛みが続いている」などという症状がある場合、舌痛症かもしれません。舌に痛みを感じる病気にはいくつかありますが、原因が特定できないものを舌痛症といいます。
この記事では、舌痛症の原因や治療法について解説します。舌痛症の予防法についても言及していますので、舌の痛みにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
舌痛症とは
舌痛症とは、舌自体には異常がないものの、痛みを感じる病気のことです。多くの場合、舌先や舌の縁に火傷のようなヒリヒリ・ピリピリした痛みを感じます。
軽度の舌痛症では舌がひりつくような軽い痛みですが、重度になると日常生活に支障をきたすほどの強い痛みが出たりする場合もあるでしょう。
しかし、食事中や就寝中には痛みを感じないことが多く、周りの方に舌痛症のつらさをわかってもらえないことも少なくありません。
以下に当てはまる場合、舌痛症の可能性があります。
- 見た目には異常はないが舌が痛む
- 舌先や舌の縁が傷む
- 舌にヒリヒリ・ピリピリしたような痛みがある
- 食事中や就寝中に痛みはない
- 夕方になると痛みが増す
口内炎や口内の疾病が原因であれば、治療すれば痛みはなくなります。
しかし、舌痛症の特徴は、舌に痛みはあるものの、原因となる舌の異変や病気がわからないことです。個人差はありますが、痛みは1日数時間続き、夕方になると痛みが増す場合があります。
また、舌痛症を患う方の多くが女性で、特に更年期の方に多いことがわかっています。さらに、舌痛症だけでなく、口内の乾燥や違和感、味覚異常を併発する場合もあるので注意が必要です。
舌痛症の原因
現在、舌痛症のはっきりとした原因はわかっていません。
しかし、考えられる原因にはさまざまあり、ストレスやホルモン異常、神経痛などです。どれか1つだけが原因というわけではなく、複数の要因で発症する場合もあります。ここでは、舌痛症の主な原因を5つ解説します。
ストレス
あらゆる病気の発症のきっかけになるストレスですが、舌痛症の原因にもなり得ます。仕事や人間関係、介護、育児など、日々のストレスが原因で、体や心が休まらず、舌痛症を発症する可能性があるのです。
ストレスによって睡眠が浅くなったり、気分が落ち込んだりすると、うつ病を発症する方もいるでしょう。また「癌ではないか」「何か重篤な病気ではないか」など、強い不安やストレスから舌痛症を発症するケースがあることもわかっています。
ホルモン異常
舌痛症は、40歳以上の中高年の女性に多いことがわかっています。なぜなら、閉経前後の女性はホルモンバランスが不安定になりやすいからです。また、中高年の女性は介護や子どもの独立、家族との死別など、ライフステージが変化する年代でもあります。
体と心がアンバランスになることで、舌痛症を発症することがあるでしょう。
神経痛
脳の痛みを感じる神経に異常があって舌痛症を発症するケースもあります。そのため、舌痛症は神経痛のひとつとも考えられているのです。
しかし、はっきりとした要因はわかっていません。
詰め物や入れ歯などの不具合
詰め物や被せ物、入れ歯、矯正器具などの不具合も、舌痛症の原因のひとつです。お口の中で合わない詰め物などが舌に刺激を与えることで、舌の痛みにつながる場合があります。
このような場合、一度歯科医師に確認してもらい、不具合のあるものを調整したり、取り除いたりするのがよいでしょう。また、必要に応じて作り直す必要もあります。
栄養不足
ビタミンB群が不足すると、舌痛症に発展する可能性があります。また、鉄分や亜鉛の不足も要因のひとつです。これらは、舌痛症以外にも味覚異常や口内のトラブルの原因にもなるといわれています。
舌痛症の検査方法
舌痛症は舌そのものに異常が認められないため、見極めるのが難しいです。舌痛症以外で舌に痛みを感じる原因には、栄養不足やカンジタ症、そのほかの病気も考えられます。考えられる原因を究明するために、以下のような検査を行います。
カウンセリング
患者様の症状を確認するために、カウンセリングを行います。お伝えした通り、舌痛症の原因は特定できていないうえ、複数の要因で発症する場合があります。
そのため、舌痛症にお悩みの患者様は「周りの人にわかってもらえない」「気にしすぎなの?」と不安やつらさを抱えている方が少なくありません。まずは、舌痛症を発症した経緯や症状、日常生活のストレス、食生活などを丁寧にお伺いします。
また、舌痛症の病気の原因や症状などについても、詳しくご説明させていただきます。舌痛症がどのような病気なのか知っていただくことで、気持ちが和らぎ、症状が落ち着く場合もあるでしょう。
視診
口内炎や口内の乾燥、カンジタ症、補綴物の不適合などによっても舌に痛みを感じることがあります。そのため、お口の中にトラブルがないかを触診や視診で詳しく診察します。
レントゲン撮影
舌以外の原因がないか調べるために、レントゲン撮影を行う場合もあります。
各種検査
舌痛症以外が原因で舌が痛む場合もあるため、精密検査を行います。検査の方法は、細菌検査や血液検査です。
細菌検査では、舌の表面にある細菌を採取し、検査を行います。これにより、カンジタ症や舌癌などの病気があれば特定できるでしょう。また、鉄分や亜鉛、ビタミン不足などが原因で舌痛症を発症することもあるため、血液検査を行います。
舌痛症を治療する方法
舌痛症の治療法は、投薬での治療と生活指導の2つです。それぞれ詳しく解説します。
投薬治療
舌痛症の治療には、主に抗うつ剤を処方します。抗うつ剤はうつ病などの精神的な疾患に対して処方しているわけではありません。抗うつ剤は精神的な疾患だけでなく、片頭痛や神経痛などの痛みの緩和を目的として処方されることもあるのです。
先述した通り、舌痛症の原因にはストレスや神経痛などが考えられます。舌痛症の治療としては、まずは1ヵ月程度服用していただき、様子をみます。症状を確認しながら薬を調整し、半年~1年程度継続して服用していただくのが一般的です。
抗うつ剤と聞くと「飲みたくない」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、服用することで、舌の痛みが緩和される場合があるでしょう。
生活指導
投薬治療と並行して、体と心のバランスを整えることも大切です。舌痛症は原因がはっきりとはわかっていないため、治療後すぐに痛みが和らぐ場合もあれば、治療が長期にわたる場合もあります。
そのため、舌痛症のことをよく知り、病気と付き合うことが重要です。特に、高齢の患者様の場合、舌痛症のストレスにより、体も心も不調を招く場合があります。カウンセリングや生活指導の際にはご家族にも来院していただき、協力して治療を受けていただくとよいでしょう。
また、生活習慣の乱れによって舌痛症を発症する場合があるため、生活習慣を整えることも欠かせません。ストレスを溜めないように意識することや十分な睡眠、栄養バランスのよい食生活を心がけましょう。
舌痛症の予防・対策
ここでは、舌痛症の予防や対策について解説します。
ストレスを溜めない
ストレスは誰しもが感じるものですが、抱え込まないことが大切です。ご自身が何にストレスを感じるのかを理解し、ストレスを感じるものから離れるのがよいでしょう。
しかし、仕事や人間関係など、ストレスを避けられない場合もあります。このような場合は、ストレスを感じた要因に集中するのではなく、ストレスを手放すことに集中してください。
例えば、運動やストレッチで体を動かしたり、入浴などでリラックスしたりするとよいでしょう。
また、ストレスを感じたからといって、殻に閉じこもってしまうのはよくありません。ストレスを感じてもストレスを手放すことで、舌痛症を予防できる可能性があります。周りの方とおしゃべりを楽しんだり、趣味に没頭したりするのもよいでしょう。
十分に睡眠をとる
睡眠が浅い、寝つきが悪いなど、睡眠環境が悪ければ心身に悪い影響を与えます。また、睡眠時間が短いと体も心も休まらず、ストレスが溜まって舌痛症を引き起こすこともあるでしょう。
そのため、最低でも1日6時間以上は睡眠時間を確保することを意識してください。深い眠りにつくために、睡眠前には入浴やストレッチをしたり、体に合った寝具を揃えたりするのもよいでしょう。
栄養バランスのよい食生活を心がける
栄養のバランスが崩れると、舌痛症を発症することがあります。特に、鉄分や亜鉛、ビタミンB群が不足すると、舌痛症だけでなく味覚障害を発症する場合があります。普段の食事でこれらを摂取するのが難しい場合は、サプリメントで補うのもよいでしょう。
患者様の声
当院で治療を受けた患者様のお声をご紹介します。
当院で治療を受けた方の口コミ1
建物も綺麗で清潔感があり、個室になっているので、周りを気にすることがないです。歯科衛生士さんも優しくて気さくに話してくださるので、定期検診も苦ではなくいきたくなるようなところやしっかり日々歯を大切にしようと自然に思えるところが素敵だと思います!
当院で治療を受けた方の口コミ2
とにかく清潔感があり、先生の腕前は申し分ありません。作業が早いし、丁寧に説明があるのが、嬉しい。歯科衛生士の方々もテキパキ動き、手際良い感じ。気持ちよく受診させて頂きました。
まとめ
舌痛症とは、舌には異常がないものの、痛みが出る病気のことです。舌痛症の原因は特定されていませんが、ストレスや神経痛、ホルモン異常などが考えられます。
「舌先がピリピリ痛む」「見た目には異常がないけれど舌が痛い」という方は、歯科医師に相談し、投薬治療を受け、生活習慣の改善を心がけましょう。
舌の痛みにお悩みの方は、兵庫県宝塚市にある医療法人社団 宝塚ライフ歯科・矯正歯科にご相談ください。
当院は、0歳から100歳まで家族みんなで安心して通える歯医者を目指して診療を行っています。小児矯正・小児歯科や成人矯正、虫歯・歯周病治療やマタニティ歯科など、さまざまな分野に力を入れています。
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奥村亮司