こんにちは。兵庫県宝塚市にある医療法人社団 宝塚ライフ歯科・矯正歯科です。
歯茎に腫れやしこりがある、歯茎の色が変色しているなど、歯茎の変化にお悩みではありませんか。このような症状がある場合、歯茎の良性腫瘍が原因の可能性があります。
しかし、良性腫瘍について詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。
本記事では、歯茎の良性腫瘍の原因や症状、放置するリスク、口腔がんとの関連性について解説します。歯茎にトラブルが生じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
歯茎の良性腫瘍とは?
歯茎にできる良性腫瘍とは、癌などの悪性の腫瘍ではない腫瘍で、周囲の組織に浸潤したり転移したりしないもののことを指します。良性腫瘍は緩やかに成長し痛みや違和感が少ないため、早い段階で気がつくことが難しいとされています。
しかし、歯科検診や口腔内の状態に常に気を払っていると発見することが可能です。歯茎の良性腫瘍は、治療すれば大半が完治しますがまれに再発することもあります。
腫瘍が発生する根本的な原因が取り除かれていないと、再び腫瘍が形成されるリスクが高いでしょう。そのため、原因となる刺激や炎症を特定し改善することが重要です。
良性腫瘍のひとつであるエプーリスは、慢性的な刺激や炎症が原因で発生するとされています。不適合な入れ歯が炎症を起こし腫瘍を形成するケースもあるため、日頃のセルフケアはもちろん、定期的に歯科医院を受診して口内を確認してもらうことも大切なのです。
歯茎の良性腫瘍の原因
歯茎にできる良性腫瘍の原因は、歯茎への継続的な刺激や口内のトラブルなどが関係しています。以下に歯茎の良性腫瘍の原因を解説します。
歯茎への慢性的な刺激
良性腫瘍のもっとも大きな原因は、歯茎への慢性的な刺激があげられるでしょう。歯茎に合っていない入れ歯やブリッジ、破損したまま放置した詰め物などが歯茎に当たっている場合、歯茎が刺激を受け続けて腫瘍が形成されることがあります。
また、ブラッシングが不十分だと、プラークや歯石が蓄積され歯茎に炎症が起こるため、良性腫瘍の発生要因となります。とくに、歯周病に罹患すると歯茎の状態が悪くなるため、歯茎に異常な組織増殖が見られることも少なくありません。
ホルモンバランスの変化
ホルモンバランスの変化も、良性腫瘍の原因になり得ます。なかでも妊娠中の女性は、エストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンが多く分泌されるため、歯茎が腫れやすい環境になります。
妊娠中にできる良性腫瘍は妊娠性エプーリスと呼ばれ、出産後に自然に治る場合もあります。必要があれば治療を行うでしょう。
遺伝
家族に良性腫瘍の既往歴がある場合は、腫瘍ができる可能性があります。遺伝で歯茎の組織が敏感な場合、炎症や外的刺激に対して反応しやすいためです。
歯茎の良性腫瘍の症状
歯茎に良性腫瘍が発生した場合、さまざまな症状が現れます。
しかし、初期段階では自覚症状がほとんどないため気が付かないケースも少なくありません。気が付かない間に腫瘍が成長していることもあるので、口内の状況をよく確認しましょう。
良性腫瘍の主な症状を理解しておくと、早期発見と適切な治療につながります。以下に、良性腫瘍の症状を紹介します。
歯茎の腫れ
腫瘍ができると、歯茎が部分的に膨らんで隆起したような状態になります。腫れがみられても痛みを伴わないことが多いため、初期段階では気づきにくいかもしれません。腫れが大きくなるにつれて、見た目の変化や食べ物が当たるなどして不快感を覚えるようになるでしょう。
また、ブラッシング時に刺激すると出血することもあります。
歯茎の色の変化
健康な歯茎は淡いピンク色をしていますが、腫瘍ができるとその部分の歯茎の色が変色することがあります。
エプーリスなどの良性腫瘍では、歯茎に赤みが増したり、赤紫色に変わったりすることがあります。血管腫の場合は、青紫色になるケースがあり圧迫すると色が変化するのが特徴です。
歯茎に変化が見られた場合は、腫瘍の可能性があるので歯科医院を受診して確認してもらうと良いでしょう。
しこりができる
歯茎に硬いしこりがある場合は、線維腫や脂肪腫などの良性腫瘍である可能性があるでしょう。腫瘍はゆっくりと成長し、すぐに大きくなることはありません。
しかし、放置すると見た目など日常生活に影響を及ぼすことがあります。
歯並びや噛み合わせが変わる
腫瘍が大きくなると歯茎や歯に圧力がかかるため、隣接する歯が移動するなど、噛み合わせが変わってしまうリスクがあるでしょう。歯に接している部分に腫瘍ができた場合は注意が必要です。
歯茎の良性腫瘍を放置するリスク
良性腫瘍を放置すると、以下のようなリスクがあります。
- 腫瘍部分の拡大
- 感染症のリスクが高まる
- 歯並び・噛み合わせが変化する
- 審美性が悪くなる
- 腫瘍が悪性化する
良性腫瘍は、悪性腫瘍のように周囲の組織に浸潤することはありませんが、放置すると徐々に大きくなることがあります。エプーリスや線維腫などの腫瘍は、適切な対処がされず刺激や炎症が続くと増大します。
腫瘍が大きくなると、周囲の歯や歯肉に影響を及ぼすリスクが高くなるため注意が必要です。食事や会話の際に不快感が生じたり、ブラッシングが思うようにできなくなったりすることがあります。
また、腫瘍が大きくなり歯に断続的に力がかかると、歯並びや噛み合わせが変化する可能性が高いでしょう。歯並び・噛み合わせの変化は、審美性が悪くなる以外にも顎関節や消化器官への負担を増加させます。
一般的に、良性腫瘍が突然悪性腫瘍に変化することは少ないですが、放置されると細胞の変異が起こるリスクがあります。良性腫瘍と診断を受けていても、定期的に歯科検診を受け腫瘍の状態を確認してもらうことが重要です。
歯茎の良性腫瘍と口腔がんの関連性
結論からのべると、良性腫瘍が悪性腫瘍に変化することはないといわれています。良性腫瘍は細胞の異常増殖によってできるもので、周囲の組織に浸潤したり転移したりすることはありません。
一方、口腔ガンなどの悪性腫瘍は、周囲の組織に侵入しリンパ節や他の臓器へ転移することがあります。悪性腫瘍は治療が難しく命に関わる可能性がありますが、良性腫瘍は適切な治療を受ければ完全に取り除くことが可能です。
良性腫瘍が悪性腫瘍に変化することはまれですが、適切な治療が行われず慢性的な刺激を受け続けると、細胞が変異して悪性化する可能性があります。口腔ガンは早期発見・早期治療が必要なので、違和感や異常を覚えた場合は早めに歯科医院を受診しましょう。
歯茎の良性腫瘍の治療とは
歯茎に良性腫瘍が見つかった場合、適切な治療を受ける必要があります。以下に、歯茎の良性腫瘍の治療法を解説します。
腫瘍の摘出
良性腫瘍の場合、腫瘍部分を切除することで完全に治癒するケースがほとんどです。局所麻酔を用いて痛みがない状態でおこなわれます。
腫瘍の大きさや位置によっては、定期的に患部の経過を確認する必要がありますが、再発するリスクは低いでしょう。線維腫やエプーリスなど、歯茎の表面にできる良性腫瘍は手術で取り除かれるケースが多いです。
レーザー治療
レーザー治療は、レーザーを使用して腫瘍を切除する方法です。メスを使った切除と比較して出血が少なく、治癒が早い点が特徴です。周囲の健康な組織を傷つけずに腫瘍を取り除くことができるため、術後の腫れや痛みも少ない傾向にあります。
小さな良性腫瘍や、歯周病と併発しているケースでおこなわれることが多いでしょう。
入れ歯や不適合補綴物の治療
エプーリスや線維腫などの良性腫瘍は、長期間にわたる物理的刺激や炎症が発症の原因とされています。そのため、腫瘍を摘出しても刺激の原因が改善されていないと、再発する可能性があります。
歯茎に合っていない入れ歯や不適合な詰め物や被せ物、歯周病などがある場合は、治療をおこなって原因を排除することが必要です。腫瘍を摘出した際には、根本的な原因も併せて解消しなければならないのです。
患者様の声
良性腫瘍をはじめ、虫歯や歯周病は早期発見・早期治療することが大切です。ご自身では気が付くことができない些細な変化も、歯科医院を定期的に受診していれば見つけてもらうことができるでしょう。
口内の健康を維持するためのも、信頼できる歯科医院を見つけて定期的に確認してもらうことが重要です。以下に、当院に通われている患者様の声を紹介します。
患者様の声①
虫歯の治療で大変お世話になり、今は定期検診で通わせていただいています。院内のスタッフさん皆様とても優しく、歯科恐怖症でとても緊張する私でも定期的に通えています。
予約も取りやすく、新規でもネットで取れるのですごく便利です。ライフ歯科さんにはとても感謝しています。
いつもありがとうございます。これからもよろしくお願い致します!
患者様の声②
転居し新たな歯医者さんを求めながらも、家の介護等、自分のことが後回しになっていて。虫歯はもちろん口内の状態が悪いのを感じながらも、月日が流れていました。
そんな折、宝塚ライフ歯科さんが開院。ホームページを拝見しました。院内の設備や雰囲気、そして先生方、衛生士さんのお顔・コメントなど開示されていて、そこで一気に安心して、予約に至りました。
初診での丁寧なカウンセリング、気さくに相談できるうえ、清潔で気持ちの良い空間で診ていただけます。ひどい状態の歯を救っていただき、ほんとうに感謝しております。
まとめ
歯茎にできる良性腫瘍は、細胞の異常増殖によるもので周囲の組織に浸潤したり転移したりすることはありません。
しかし、放置すると腫瘍が大きくなり、歯並びや噛み合わせに影響を与えたり、感染症のリスクが高くなったりします。また、腫瘍部分が慢性的に刺激を受け続けていると、細胞が変異して悪性化する場合もあるので注意が必要です。
歯茎に異変を感じたら、放置せずに速やかに歯科医院を受診しましょう。また、良性腫瘍は初期段階では自覚症状が少ないため、虫歯や歯周病の予防も兼ねて定期的に歯科医院を受診することが重要です。
良性腫瘍の治療を検討されている方は、兵庫県宝塚市にある医療法人社団 宝塚ライフ歯科・矯正歯科にご相談ください。
当院は、0歳から100歳まで家族みんなで安心して通える歯医者を目指して診療を行っています。小児矯正・小児歯科や成人矯正、虫歯・歯周病治療やマタニティ歯科など、さまざまな分野に力を入れています。
当院のホームページはこちら、WEB予約・LINEの予約相談なども受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
奥村亮司