こんにちは。兵庫県宝塚市にある医療法人社団 宝塚ライフ歯科・矯正歯科です。
ご自宅でできるホワイトニングに「ホームホワイトニング」がありますが「ほかのホワイトニング方法と違いはあるのだろうか」「歯科医院へは何回ぐらい通うのだろうか」と、疑問に思う方もいらっしゃるとおもいます。
今回は、ホームホワイトニングについて、ほかのホワイトニング方法との違いや施術の流れなどを解説します。
ホームホワイトニングとは?
まずは、ホームホワイトニングの概要とホワイトニングで歯が白くなる仕組みについて解説します。
ホームホワイトニングはご自宅で行うホワイトニング
ホームホワイトニングとは、歯科医師・歯科衛生士指導のもと、ご自宅で行うホワイトニングのことです。
まず、歯科医院へ来院し、ホワイトニング時に必要となるマウスピースを製作します。ホワイトニングを行うときは、マウスピースに薬剤を塗り、2時間程度マウスピースを装着します。希望の白さになるまで毎日ホワイトニングを行い、早くても2週間程度経過すると効果を実感できる方が多いです。
ホームホワイトニングに使用される薬剤のおもな成分は「過酸化尿素」です。過酸化尿素は、薬事法により歯科医院でしか手に入れることができず、市販は禁止されています。歯科医院で行われる「オフィスホワイトニング」で使用される「過酸化水素」に比べ、過酸化尿素は濃度が低く、即効性はありません。ご自宅で行うホワイトニングのため、より安全性に考慮した薬剤となっています。
ホームホワイトニングは、時間をかけて歯を白くすることに向いているホワイトニング方法といえるでしょう。
ホームホワイトニングで歯が白くなるしくみ
ホームホワイトニングで歯が白くなる理由は、薬剤によって以下の2つの効果が期待できるためです。
- 色素の分解
- マスキング効果
まず、歯が黄ばんで見える理由は、コーヒーやお茶、タバコなどの色素が歯の表面にある「ペリクル」という部分に付着するためです。この汚れをステインとよぶこともあります。
また、年齢を重ね、歯の象牙質(ぞうげしつ)が厚くなって透明感が失われることも、歯が黄ばんだように見える理由のひとつです。
ホームホワイトニングの薬剤は、黄ばみや着色の原因となる色素を分解し、無色透明化します。さらに、象牙質の外側、歯の表面にある「エナメル質」の構造を変化させます。それによって光の乱反射が起こり、象牙質の色を目立たなくさせる効果が期待できるのです。
ほかのホワイトニング方法との違いとは?
ホームホワイトニング以外のホワイトニングの種類は、以下のとおりです。
- オフィスホワイトニング
- セルフホワイトニング
以下、それぞれのホワイトニング方法について解説します。
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングとは、歯科クリニックで歯科医師や歯科衛生士などの有資格者によって施術されるホワイトニングです。歯の表面に薬剤を塗り、専用の光を照射してホワイトニングを行います。
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの大きな違いは「即効性」にあります。オフィスホワイトニングに使用される薬剤は「過酸化水素」とよばれる高濃度の薬剤です。そのため、1回の使用で白くなったと実感できる方がいるほど、短時間で効果を感じられることが多いです。
ホームホワイトニングほど白さの持続期間は続かないものの「今すぐ歯を白くしたい」「家でホワイトニングをやるのは継続できない」という方に向いているでしょう。
セルフホワイトニング
セルフホワイトニングとは、ホワイトニングサロンで行うホワイトニングや市販のホワイトニング商品を使用することを指します。
ホームホワイトニングとセルフホワイトニングでは「歯を白くする仕組み」が大きく異なります。セルフホワイトニングはオフィスホワイトニングやホームホワイトニングで使用される「過酸化水素」や「過酸化尿素」などの医薬品を扱うことができません。そのため、歯を内部から白くする作用はありません。
代わりに、セルフホワイトニングは歯の表面の汚れを浮かして落とすという効果が期待できます。
しかし、本来の歯の白さに戻すことはできても、もとの歯以上に白くすることはできないという特徴があります。
ホームホワイトニングのメリット・デメリット
次に、ホームホワイトニングのメリット・デメリットについて解説します。
ホームホワイトニングのメリットは、以下のとおりです。
- 白さの持続期間が長い
- 好きなタイミングや好きな場所でホワイトニングが可能である
- オフィスホワイトニングに比べ費用をおさえられる
一方、ホームホワイトニングのデメリットは、以下のとおりです。
- 白さを実感できるまで時間がかかる
- トラブルや異変に気づきにくく、すぐに相談できない
- マウスピースや薬剤の自己管理が必要である
以下、ホームホワイトニングのメリット・デメリットを詳しく解説します。
メリット①白さの持続期間が長い
ホームホワイトニングの薬剤は、濃度が低いためじわじわと歯を白くします。そのため、濃度が高いオフィスホワイトニングに比べると、白さの持続期間は長いです。もとの歯の色やホワイトニングの使用頻度によって持続期間は患者さまで異なりますが、およそ1年程度は白さが持続するといわれています。
オフィスホワイトニングの効果の持続期間は3〜6か月程度といわれているため、白さの持続期間を重視する方は、ホームホワイトニングを選ぶとよいでしょう。
メリット②好きなタイミングや好きな場所でホワイトニングが可能である
ご自宅で好きなタイミングでホワイトニングできるのもホームホワイトニングの魅力のひとつです。
ホームホワイトニングをしている間は、薬剤がついたマウスピースを装着しているため飲食はできませんが、それ以外であればどのような過ごし方をしても構いません。
基本的に歯科医院へ来院するのはマウスピースを製作するときと受け取りのときのみです。通院が難しい方や歯科医院が遠方にある方でも、ホームホワイトニングなら挑戦しやすいというメリットがあります。
メリット③オフィスホワイトニングに比べ費用をおさえられる
オフィスホワイトニングに比べ、ホームホワイトニングのほうが費用をおさえられます。
オフィスホワイトニングの費用相場は20,000〜70,000円程度、ホームホワイトニングの費用相場は、15,000〜40,000円程度です。
オフィスホワイトニングは歯科医師や歯科衛生士などの有資格者によって施術を行う必要がありますが、ホームホワイトニングはご自身でホワイトニングを行えるため、技術料がかからないなどの理由で、リーズナブルな費用となっているのです。
デメリット①白さを実感できるまで時間がかかる
ホームホワイトニングは、薬剤の濃度がオフィスホワイトニングに比べると高くありません。そのため、白さを実感できるまで時間がかかり、およそ2週間程度で白さを実感し始める方が多いといわれています。ホームホワイトニングを一度行っただけでは、ほとんどの場合白くなったと感じることはないでしょう。
しかし、継続的に行っていくことで、徐々に効果を実感できるでしょう。
上記を踏まえ、ホームホワイトニングは「大事なイベントがあるからすぐに歯を白くしたい」「継続的に家でホワイトニングできるか不安だ」という方には向いていません。
デメリット②トラブルや異変に気づきにくく、すぐに相談できない
ホームホワイトニングの薬剤は、濃度が低いといっても薬品のため、使い方を誤るとトラブルを引き起こす可能性がゼロではありません。
オフィスホワイトニングであれば、万が一トラブルがあってもその場ですぐプロに相談することが可能ですが、ホームホワイトニングの場合は、トラブルの対処を後回しにしてしまうことが考えられます。ホームホワイトニングは、虫歯などがあるとしみることなどがあるため、ひどい痛みや異変を感じたらすぐに薬剤の使用を中断し、歯科医師に相談しましょう。
デメリット③マウスピースや薬剤の自己管理が必要である
マウスピースを破損・紛失してしまうと、基本的には作り直しが必要です。使用後はマウスピースを水できれいにゆすぎ、専用のマウスピースケースで保管しましょう。
また、薬剤の使用量や使用方法を守り、トラブルが起こらないようにご注意ください。
ホームホワイトニングの費用
ホワイトニングは自由診療となるため、歯科医院が自由に値段を決めることができます。歯科医院によって費用が異なりますが、大体の費用相場は15,000〜40,000円程度で。これは、マウスピースと薬剤がセットとなった費用です。
薬剤は、足りなくなったら買い足すことで継続的にホワイトニングを行うことが可能です。
ホームホワイトニングの施術の流れ
ホームホワイトニングの流れは、以下のとおりです。
- お口全体の診察・カウンセリング
- クリーニング、虫歯などがあれば治療を実施
- マウスピースの型取り
- ホームホワイトニングの実施
以下、それぞれ解説します。
①お口全体の診察・カウンセリング
まず、お口の状態をみて、虫歯や歯周病などのトラブルがないかチェックします。
虫歯や歯周病などのトラブルがあると、ホワイトニングのときにしみることや痛むことがあるため、ホワイトニングより先に治療しなければいけません。シェードガイドとよばれる歯の色見本を使用してホワイトニング前の歯の色を確認し、どれぐらいまで歯のトーンをあげたいのか、最終目標をすり合わせます。
②クリーニング、虫歯などがあれば治療を実施
歯の表面に汚れが残っていると、ホワイトニングの薬剤がムラになることや十分に効果を発揮できないことが考えられるため、先に歯のクリーニングを行います。
歯のクリーニングでは、専用の機械を使って細かい部分まで汚れをしっかり落とします。
③マウスピースの型取り
次に、ホームホワイトニングで使用するマウスピースの型取りを行います。
型取りは、粘土のようなものをお口に入れて歯形を取りります。マウスピースの製作には1〜2週間程度かかるため、後日、薬剤とマウスピースを受け取りに来院することになるでしょう。
④ホームホワイトニングの実施
ホームホワイトニングの薬剤とマウスピースを受け取ったら、ご自宅でホワイトニングを開始できます。
2週間程度連続でホワイトニングを行うと、白さを実感できる場合が多いです。
ホームホワイトニング施術後の注意点
ホームホワイトニング後の1〜2時間は、色の濃い飲み物や食べ物はさけてください。特に注意が必要なものは、以下のとおりです。
- カレー
- コーヒー
- ワイン
- ケチャップ
ホワイトニング後は薬剤の影響で歯に色素が浸透しやすくなっているため、歯に色がつきやすい状態です。ホワイトニング前に食事をしっかりとっておくか、ホワイトニング後に時間をあけてから食事しましょう。
患者様の声
前から気になっていた歯の黄ばみを相談するためにうかがいました。まずカウンセリングで今の歯の色がどのくらいのレベルかを見て、私に合ったホワイトニングのプランも一緒に考えてくれました。気になっていた紅茶などの茶渋や歯石もクリーニングだけで白くなったため、これからホワイトニングするのがとても楽しみです!コンプレックスだった歯並びも一緒に治しながら、ホワイトニングで歯を白くできることをはじめて知りました。お口の悩みを色々相談できて、先生や歯科衛生士さんたちも話しやすく、優しく対応してくださるため、家族にも紹介したい歯科医院です。
歯を白くしたい気持ちがありホワイトニングを始めました。丁寧なカウンセリングと丁寧な施術をしてくださるため「痛いのが苦手」な私でしたが、少しでも痛みが軽減されるように麻酔を使用し、施術中も痛みの有無を聞いてくださいます。ホワイトニングを重ねる度に「歯が白いね」「なんか雰囲気変わったね」といわれて嬉しかったです。笑うことがもっと好きになりました。これからもホームホワイトニングを続けて白い歯を維持していきたいです。
まとめ
ホームホワイトニングの魅力は、好きなタイミング好きな場所でホワイトニングができる点です。また、時間をかけて歯を白くさせるホワイトニング方法のため「できる限り長く白さを保ちたい」という方に向いている方法です。
ホワイトニングにはホームホワイトニング以外にもオフィスホワイトニングやセルフホワイトニングなどがあります。この記事を参考に、ホワイトニングを検討してみてはいかがでしょうか。
ホームホワイトニングを検討されている方は、兵庫県宝塚市にある医療法人社団 宝塚ライフ歯科・矯正歯科にご相談ください。
奥村亮司